毎週公開しておりますクリエイターインタビュー記事。
聞き手、執筆はディレクターのタノウエがお届けいたします。
第6回目となる今回は、振付師Tsuwanの記事です。
——まずはTsuwanさんの生い立ち、ダンスに触れたきっかけを教えてください。
福岡県生まれの東京育ちで、ダンスに触れたきっかけとしては、8歳の頃から12年間阿波踊りを習っていました。
現在お仕事でやるようなダンスとはジャンルは全然違うのですが、人前で踊る楽しさなどもそこで知ることができたので、自分のルーツとも言えるかもしれません。
あとは学生時代、音楽番組を観るときもアーティストよりバックダンサーのほうに注目してしまっていて。(笑)
漠然としていますが、こんな風に好きなアーティストと一緒に仕事をすることができたら幸せだなと思っていました。
——そこからどうやって今の道に進んだのでしょうか?
最初は趣味程度だったのですが、18歳くらいから本格的にダンスを仕事にしたいと思うようになりました。
そこからは、当時BoAさんがとても好きだったこともあり、その繋がりでAvexが開いているダンスアカデミーに通ってスキルを磨いていきました。
5年ほど通っていたのですが、スキルはもちろん実際の現場の雰囲気など、より実践的な部分も学ぶことができました。
また同じダンス仲間が出来たという意味でも、通ってよかったなぁと思っています。
その後20代前半の頃に、海外のダンスカルチャーに興味があったこともあり、お金を貯めてロサンゼルスへ渡り、現地のスタジオでもダンスを学びました。
とにかく自由に踊るスタイルに「もっと自分をさらけ出してもいいんだ」と、とても刺激を受けましたね。
日本に戻ってからは、ダンサー繋がりで弊社所属のYusukeと出会い、それが現在のお仕事にも繋がっています。
——今までのお仕事の中で、一番思い出深いものを教えてください。
THE IDOLM@STER SideMの2ndライブはとても印象に残っていますね。
声優さんとのお仕事が初めてだったということもありますし、プライベートが色々と大変な時期で、ダンスを続けるか悩んでいた時期だったこともあって。
アニメ業界で振付や振り入れのお仕事があることを知ったキッカケにもなりましたし、結果的にここで自分の今の道が定まったように思います。
——振付を作るにあたりなにか心がけていることはありますか?
楽曲の大切な部分は第一印象で得るものが一番大きいと思っているので、曲を初めて聴いたときに、頭にパッと思い浮かんだものを一貫して大切にするようにしています。
それをなるべくキャッチーに魅せるように肉付けをしていく、、、といった感じでしょうか。
特にサビ頭は重要な部分なので、印象的な振付になるよう意識しています。
あとは歌詞を何度も読み返して、(言葉としての)ストーリーに寄り添った魅せ方になるよう心がけています。
——ご自身のダンスや振付において、強みだと思う部分を教えてください。
自分が現場にいることで場の雰囲気が柔らかくなる、という部分でしょうか。
振り入れやリハーサルなどの現場で、困っている方になるべく寄り添えるように常に意識づけています。
キャストの意見はなるべく叶えてあげたい思いもありますし、現場が上手く回るように気を配ることが、結果的に良いパフォーマンスに繋がるのではないかと思っています。
そういう意味でも、表に立つというよりもサポートする側の今の仕事はとても向いていると思います。
——ありがとうございました。