5分ブログです。
「鎌倉殿の13人」を毎週観ています。大河ドラマは毎年観ていますが、「鎌倉殿の13人」の圧倒的な面白さに毎週たまげています。
先週の「鎌倉殿の13人」はトーク回でした。素晴らしいトーク回だったなぁと思います。その中で流れた映像「In Memoriam ~在りし日を偲んで~」。これがもの凄く心に刺さりました。
鎌倉殿の13人公式ホームページの「特集一覧」→「動画」にアクセスする観ることが出来ます。ぜひ観てみてください。
https://www.nhk.or.jp/kamakura13/special/movie/ms013.html
鎌倉殿の13人は退場していく人たちのドラマだ、とトーク回で語られていました。まさにその通りなんですよね。たくさんの人が出てきて、たくさんの人が退場していく。鎌倉殿の13人の場合、その多くは悲しい退場であり、死を伴う退場です。
これもトーク回で語られていましたが、鎌倉殿の13人にはところどころに「笑い」があります。人物たちが一生懸命生きるがゆえの笑いがあるのです。人間臭いから生まれる笑いです。その笑いがあることでその登場人物たちに愛着がわきます。
たくさんの愛着がわいたところで退場していく。この繰り返しです。「In Memoriam ~在りし日を偲んで~」はそれを走馬灯のように思い出させてくれる映像でした。切ないです。
今回書きたいのはそれもあるんですが、音楽です。「In Memoriam ~在りし日を偲んで~」に付いていた音楽。素晴らしかったですよね。優しさに溢れ、どこか懐かしく、どこか切なく。包み込んでくれるような音楽でした。
鎌倉殿の13人の音楽はEvanが作っています。Evanの才能はたくさんありますが、優しくちょっと切ないような旋律を生み出すことに関しては特筆すべき才能があると思います。「In Memoriam ~在りし日を偲んで~」に付けられたのは鎌倉殿の13人のサントラVol.2に収録されている「君がため」という曲。優しい曲でいうとヴァイオレット・エヴァーガーデンにもたくさんありまして、「Violet’s Letter」「Always Watching Over You」「Innocence」「Softly Sing to Me (Magnolia Family Lullaby)」、「Her Spirit Lives On」あたりがそれに該当します。
どれも本当に素晴らしい。
優しい音楽は人を救います。落ち込んだ時、辛い時。こういう優しい音楽を聴くと、気持ちが落ち着きます。
鎌倉殿の13人の音楽がEvanで本当に良かったなと思いながら毎週観ているのです。
そうそう。少し話しは逸れますが、大河ドラマで僕が好きな音楽の1つに「龍馬伝」の音楽があります。その中でも「想望」という曲は特に好きです。龍馬伝のサントラVol.2に収録されています。龍馬伝の音楽は佐藤直紀さんです。「想望」という曲は、優しくちょっと切なく、ちょっと悲しいような曲です。先に書いた「君がため」に相通じる魂があります。
閑話休題。
切ないといえば。
鎌倉殿の13人の第37回「オンブレブンビンバ」。この回は切なかった。詳細を書くと長くなりますが、戦う寸前だった息子の義時と父親の時政。そんな時、義時のところに時政がやってきます。みんなで飯食おう、と。一触即発の状態なのに飯食おうと言うのです。
険悪とはいえ家族ですから、北条家はみんなでご飯を食べます。ご飯を食べながら昔話をして、昔のようにみんなで笑い合います。食事のあとはみんなで畑仕事もしたりして和気あいあいです。今は影響力を持つようになった北条家ですが、昔は小さくてまだまだ力のない一族でした。そのころの北条家は毎日のように一緒にご飯をたべ、一緒に笑い合い、笑顔で溢れていたのです。
いつしか鎌倉で大きな力を持つようになってからは親子の距離は離れ、お互いがお互いを疑うようになり、駆け引きがはじまり、、みんなで食卓を囲むようなことは無くなります。
久しぶりの楽しい食事はなんのためにあったのか。時政はなぜ突然食事会を開いたのか。それは時政なりの家族へのお別れの儀式だったのです。時政が最後にやりたかったのは昔のように家族で楽しくご飯を食べて笑い合うことだった。それが分かるからあのシーンは泣けました。
昔のような関係性に戻れればどんなに幸せなのか。しかしもうそうできる状況ではない。引き返すことが出来ないほど状況は北条家を追い込んでいたのです。
組織が小さいころは楽しかったのに大きくなるとそうじゃなくなる。みんな再び集まってご飯食べながら話してみれば昔のように笑い合えるのに、もうそれが出来ない。こういう話は北条家だけの話ではありませんね。
集まり直すというのは人を救うことがあります。
そんなことを思いながら第37回「オンブレブンビンバ」を観ていました。
そんな色々なことを考えさせてくれる「鎌倉殿の13人」。そしてそのドラマを支えるEvanの音楽。良い作品です。
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