5分ブログです。
専門用語を使います。仕事をしていると使うようになります。その方が便利だから、ということが多いわけです。専門用語ってのは業界特有の用語だから「専門」と名が付きます。業界に居る人にとっては「専門ではない」用語とも言えます。
アニメゲームの音楽業界にもあります。オープニングテーマ。文字数が多いですね。だから「OP」と略す。エンディングテーマ。これも文字数が多い。だから「ED」と略す。挿入歌は、、略語はありません。たぶん3文字で済むからかな?と思っています。OPとかEDは略す系の専門用語。
意味合い系の専門用語としては「劇伴」(げきばん・げきはん)という単語があります。いわゆる背景音楽とかBGMのことなのですが、映画やTVなどの世界では(というくくりで良いのかは分からないけど)、「劇伴」と言います。滅多に「BGM」って言いません。劇中の伴奏だから劇伴だと僕は先輩に教えてもらいました。BGMと言わない理由は諸説あるようです。BGMはバックグラウンドのミュージック。後ろに回る音楽という感じ。音楽にも尊厳があるから「後ろに回る」というのは音楽に申し訳ないのではないか。だから同列という意味合いになる「伴う」というポジションが良かろう。ということから、劇に伴う音楽という気持ちを込めて劇伴という言葉が使われるのだ、という説が僕は好きです。本当の由来は分からないですが。
舞台興行やミュージカルの世界だと「マチネ」、「ソワレ」という単語があります。「マチネ」は昼興行。「ソワレ」は夜興行。ちなみに語源はフランス語だそうです。僕はこれが長らく覚えられなくて、関係者が「それはマチネの時にね」みたいにサラリと使う時に、戸惑うのでした。コンサートの業界だとマチネ、ソワレとは言わず「昼公演」、「夜公演」と言うことが多いです。
マチネとソワレを両方とも観る時は「マチソワ」。間の時間は「マチソワ間」。コンサート業界的に言うと「マチソワ」は「昼公演と夜公演の両方とも観る」。「マチソワ間」は「昼公演と夜公演の間」。圧倒的に文字数が違う。マチネ=昼公演、ソワレ=夜公演と単体だと文字数は3文字で一緒だけど、両方とも観ることを表現しようとすると圧倒的な差なのだ。
とうような専門用語ってあるなぁと思います。業界に居るとそれが専門用語だとは気が付かないことが多いのです。方言と同じかもです。日本全国で使われていると思っていた単語が実はその地域だけの言葉だったというような。
日常において、それが専門用語だとは気が付かず使っていることって時々ありそうです。知らない側からすると、あまりにも堂々と使われると、知らないことが恥ずかしいのでは?という気持ちになります。すると「それってなんですか」と聞けない。恥ずかしいから。聞けないと理解できない。理解できないと、どうでもいいかという気持ちになる。ビジネス横文字でも良くそういう場面あってあります。そうすると意思伝達効果が薄れていく。ということってありそうだなと思います。
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