キミこのTOP

――どうか、この物語がキミへ届きますように

作詞家、高瀬愛虹の初小説作品。
歌詞として表現したいことを、小説にしてみたら……というテーマに執筆された「スカイドームの世界」と「向こう岸からのボトルメール」を始め、それぞれテーマとテイストが異なり、ショートショートのような意外な展開が魅力の短編6作品を収録。

作詞家として活動していた高瀬愛虹さんの文章能力に気が付き、執筆を勧めてから数ヶ月。高瀬愛虹さんの秘めたる才能が開花した1冊です。
最後の1行を読み終わるまでドキドキしながら一気に読むことができる作品です。1つ1つのお話だけでも惹きつけられますが、6編通して読み終わった時の驚きは忘れることができません。

株式会社ハートカンパニー　プロデューサー　斎藤滋

「スカイドームの世界」
思春期の缶詰の蓋を開けるような明るい声が、三年六組の教室に響いた。

「パパからもらったオルゴール」
パパからもらったオルゴール、壊れて出ない音しかない。

「無限図書館」
この図書館はまるで無限迷路のように入り組んでいた。

「リバーサイドホーム」
緊急放送、緊急放送。災害発生。警戒レベル５。命を守る最善の行動を取ってください。

「向こう岸からのボトルメール」
どこまでも続く海を壁だと感じるようになったのは、いつからだろう。

「キミがこの物語を読んでくれる日まで」
私は生まれたときから、長生きが出来ないことが決まっていた。