バンドマンとして生きているとツアーという名目で全国各地に行く事が出来ます。
ライブが楽しみで行くというのは無論のこと、そこに付随してくる(付随させるべき)各地の食文化の体験をせずに帰ってくることは愚の骨頂であると私は考えております。
もちろんスケジュール的に、金銭的に行けない時は今も昔も多々あり魂だけその地に置いてくるぐらい口惜しい気持ちで帰路に着くこともあります。
最近はバンドもそこそこな感じになっておりワンマンの時などは前乗りしてホテルに泊まれたり、ライブ後に一泊したりする事があります。
我(我々)そこに好機をみたり。
安寧のひとときを有意義に過ごす為に各地の食を嗜むのは必然と言えるでしょう。
さてここからが本題ですが、本日のブログでは私がこれまでのバンドマン生活で培ってきた宇宙最強の味の御三家を特別に記して行こうと思う。
バンドマン人生を賭けてこの食に辿り着いた身としてはこのブログを読むだけでその情報を得てしまうあなた方の幸運に最大級の賞賛を送りたい。
ではここから発表していこうと思います。
因みにトップ3ではなくどれも甲乙つけ難しな御三家スタイルです。
まずは1つ目
岩手県は盛岡市内にある「Bar Kitchen TO-JU」
はい〜〜きました〜〜〜これは誰しも予想だにしないであろういきなりの秘蔵っ子である。
教えたくたない。教えたくないんです。でも誰かに聞いて欲しいし教えたいんです。
ここは所謂ダイニングバーというやつなのですが、全体的にめちゃくちゃ飯が美味い。ヤバい。
全体的にめちゃくちゃ飯が美味いのですが自分が食べた中では明らかに異能、異質なレベルの鬼才に属するメニューがあったのでそちらを紹介したい。
そのメニューとは…「シーフードバター」である。
私はとあるツアーの時にこのバーに一人で足を運びこのシーフードバターを食した際に「あかん…呂布や…」と呟いてしまう程の美味でした。
その圧倒的な戦力(味力)はまさに一騎当千。
三國志における呂布、或いは進撃の巨人におけるリヴァイ兵長と言ったところか。
このシーフードバターだけを求め都内から新幹線で向かい食して帰ってきたとしてもそれはもう満面のえびす顔。満ち足りたハピネスに身を焦がしながら帰路につくことになるでしょう。
こちらは絶対におススメしたい逸品です。
是非盛岡に行く際には足を運んでみて下さい。
では次へ
新潟県は新潟市内にある「秘伝 田じ」
私のファンを名乗る方なら一度は聞いた事があるであろう単語「田じ」
まずはその店名に注目して頂きたい。
-秘伝-
人がさ、店を出す時に伝説の〜だか伝統の〜だか何でも良いのですが-秘伝-とは中々付けられるもんじゃありませんよね?
ところがどっこい付けちゃうんです、田じは。
私の神田ジョンという名前は謂わば本名と違う芸名みたいなものですが、
「ロックスター 神田ジョン」
と自分で付けるくらいのものなんですよ。
それくらいの確信めいた自負や自信の類、もしくは圧倒的に張りぼて、その枕言葉が自身にとって最悪の凶器となるかのどちらかとなります。
では田じはどうか。
もうに完全に秘伝。秘伝中のナンバーワンであると私は思いました。
割とメニューが少なく全メニューの7〜8割を食した身としては特に秘伝っぽい手法を使ってるとは思わないものが多いです。
しかし…逆にそう思わせないところに秘伝の手法が隠されているのでは…と思うくらいにはどちゃくそバチ美味い。
盛岡のTO-JUは呂布だと例えましたが、田じはまさに「蜀」の国そのものである。
劉備、関羽、張飛、諸葛亮、趙雲、馬超…などなど
タレント揃い、全員それぞれに能力がある…バランスのとれた総合力が魅力なのである。
サッカーで例えるのならば、ブラジルではなくドイツといったところか。
最近まではどっか美味しいご飯屋さんある?と聞かれたら迷わず田じと返答しておりました。最近までは…
田じのおススメは銀鱈の西京焼きになります。最強になれます。
うっかり新潟に行く際は必ず立ち寄る様に。
さあついにラストです。
福岡県は福岡市博多区にある「水たき いろは」
私はほんと最近になるまで水炊きというものの存在は知れど食べたこともないし「湯豆腐の合いの子みてえなもんだろ」と特に興味を示さずにいました。
無知というのはなんて罪深い事なのでしょうか。これはキチンと然るべきタイミングで懺悔をしなくてはなりません。
あやうく水炊きを知らないまま人生を終え、とてつもない後悔を地獄の底で業火に焼かれながら永遠に反芻する所でした。
でもちょっと怒れてきちゃうよね。ネーミングが良くない。水炊きって聞いたら名古屋人的にはなんか味無さそうだし、お粥みたいなカテゴリじゃないかなってなっちゃう。
初めて水炊きを食べたのはペンギンリサーチの打ち上げか何かでした。
すでに水炊きに魅力されたメンバーから「食としてげに圧倒的である」という前情報を聞かされてはいましたが、強固な先入観からか特に期待もせずにお店に向かいました。
席に座りまずは目に入ったのが湯飲み。
ア…オチャ…と思った矢先の出来事である。
店員さんが目の前にある鍋から出汁を掬いその湯飲みに入れ始めたのである。
何という自信か…!
圧倒的出汁自信ニキ…!
やれませんよ、出汁に相当な自信がなければそんな事は。
喧嘩慣れをしていてある程度の強者となった人間には対峙するだけで相手の戦闘力を察する能力がつくという…
この時点で私もバンドマンとして各地を赴き、昔よりも遥かに味の戦闘力を獲得しているはず。
わかる…鍋を前に湯飲みで出汁を飲ませるという行為に隠された真意が。
これを飲んだら私は一体どうなってしまうのだという恐怖にも似た興奮を感じながら一口…
…!…….!!……….!?!?!、!
もはや言葉は不要。
受け入れようこの現実を。
水炊き…お前がナンバーワンだ…
宇宙規模で考えたらほんのちょっと前まで水だったものがこんなにも上手く昇華される事があっていいのか。
コイキングからのギャラドス、これくらいの化け指数を感じる。
狂った様に出汁を飲んでンメエンメエと咽び泣きながら暫くして気付く。
ここが..まだ入り口の扉を開けただけの世界なの…?
ここはまだ序の序。
ナルトで言ったら影分身できましたよ〜〜くらいの所。
ヒッッオソロシイッッッ
もう既にワイの八幡遁甲は第六門『景門』まで開かれ朝孔雀が今にも発動しようとしている。
これ以上は…もう書けないッッッ
こんなブログを書いているくらいならすぐにいろはへ向かって箸を進めたいッッッそう思ってしまったんだ。
文章に起こすだけでここまで人の意識を懐柔してしまういろは…恐るべしッッッ
筆はここで終えてしまうが、しかしいろはの水炊きの威力は十二分に伝わっていると思う。
今回は福岡県からいろはだけピックアップしたが福岡はマジで底知れぬ味の街。
また機会があればそちらも紹介したいと思う。
最後に、
今回味の御三家を紹介させて頂き、あたかも自らが見つけた風に装って書いたけど大半が人からおススメされて行ってみた店でした。
自分、イキがってナマ言ってすんませんっした。
ではまた。