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田所あずささん ミュ〜コミプラス卒業

投稿者:斎藤滋
投稿日時:2020年4月1日

田所あずささんがミュ〜コミプラスを卒業した。7年間。

 
7年は長い年月だ。小学校1年の子供が中学1年になるのだ。中学1年の子供が大学1年になるのだ。23歳の若者が30歳の青年になるのだ。33歳の青年が40歳のおじさんになるのだ。

7年という月日はそういう時間だ。

 
田所さん(敢えてここではそう書く)と出会ったのは、2011年。

第36回ホリプロTSC(タレントスカウトキャラバンの略)の東京予選会場。

 
ホリプロさんが声優マネジメントも始めるということで、ランティスでプロデューサーをしていた自分が協力することとなった。

 
TSCは長い時間をかけて準備する。僕もスタート段階から会議に参加した。たしか2週に1回(うろ覚え)くらいのペースで定例会をやっていたように思う。

チラシの作り方、ファンや業界関係者に向けた文言の作り方などなど。色々と話し合いながら作っていった。

 
ホリプロタレントスカウトキャラバンと言えば日本で最も有名なオーディションのうちの1つである。その長い歴史において、「声優」に特化したオーディションは初ということだった。

 
歴史あるオーディションに革命を起こす36回TSC。その東京予選に田所さんは現れた。

どこまで書いて良いのか悩むが、取材や発言ですでに認知されている話題に留めることにする。東京予選に現れた彼女は、クレヨンしんちゃんのモノマネをした(と思う。うろ覚え。)。

おどおどしていたが、クレヨンしんちゃんのモノマネは堂に入っていた。目をつぶれば本物のクレヨンしんちゃんと間違えかねないほどに。

 
そんな彼女は「放っておけない」という彼女の天性のスキルをすでに発揮していた。スタッフは気づかないうちに放っておけなくなっていたのだ。

 
その後も、合宿審査や、品川ステラボールでの公開最終審査などを経て、彼女はグランプリとなった。オリコンニュースに記事が残っていた。

https://www.oricon.co.jp/news/2002560/full/

 
優勝後の壇上インタビューで「何が起こっているか分かりません(震)」という名言を残した田所さん。そこからすでに面白かった。

 
YouTubeを検索したらオフィシャルの動画が残っていた。

ホリプロさんオフィシャル動画とはいえ、今更この動画をまた世に知らしめると、田所さんは怒るのだろう。でも誇れる田所史なのだ。今日だけは許してください。

 
グランプリ受賞後、声優としての発声練習、ボイトレ、芝居の訓練、歌の修行、、などを経て、声優としても歌手としても成長をしていった。

 
その歴史はここで語るまでも無い。これを読んでいる皆さんの方がきっと良く知っている。

 
 
今日の話題は、ミュ〜コミプラスだ。田所さんの歴史や裏話を語るのがテーマではない。

ミュ〜コミプラスのMCは吉田尚記さんだ。吉田さんは僕と同年齢だ。

吉田さんは36回TSCの時、合宿審査の見学にも来てくれて、そして決勝大会の司会も担当してくださった。

そこでの縁もあり、田所さんはミュ〜コミプラスのアシスタントを担当することに。

 
ミュ〜コミプラスは深夜24時からスタートする。

立ち会いに行くとなると、終わって帰宅して、寝るのは27時前後になる。

僕はどちらかと言えば朝方だ。朝方おじさんにはなかなか厳しい時間帯。

僕はTSC優勝後から長らく田所さんのプロデューサーをしており、ミュ〜コミプラスと連動した曲作りという企画もやっていた。なので、ミュ〜コミプラスの現場になるべく行って、現場の空気を把握し、スタッフさんとコミュニケーションを取り、ミュ〜コミプラスの現場やリスナーさんが何を求めているかを把握するようにしていた。

深夜の時間に身体が馴染むまでは割と時間がかかったのだけど、慣れてくると毎週火曜は夜型。というのが身体に馴染んできて、平気になってきた。

 
田所さんのトークは面白いと思う。ご本人(と敢えてここではこう書く)はそんなことないと頑なに否定していたが。

僕は彼女のことを「声優業界の綾小路きみまろ」と呼んでいた。このあだ名は全く流行らなかったし、田所さんにも気に入ってもらえなかった。でも僕は割としつこく称していた。

僕の悪い癖なのだが、周囲が全く面白がってなくても僕だけが面白いと感じる時、しつこくそれを言い続ける傾向がある。反省したい。

「タドコロック」はその最たるモノだろう。田所とロック。タドコロック。今冷静に思えば、これは凄いな。勇気に満ちていたのだろう。ロゴマークまで作った。

タドコロックのロゴ。カッコイイ。

 
「声優業界の綾小路きみまろ」。なぜなら、ソロライブのMCが毎回面白い。そしてアイマスのステージでは田所あずさではなくて最上静香でいなければならないのに、相変わらず爆発的に面白いことを言う。最上静香は綾小路きみまろ的に面白いトークスキルを持つという設定を有していたっけな?と錯覚するくらいには面白い。ご本人は全く狙ってないと思う。ゆえに、笑いの神が降臨しているとしか思えない。笑いの神に愛されているのだと思っていた。今も思っている。

 
デビューアルバムの時から思っていた。狙ってない。ゆえに周囲の人間に笑顔をもたらす。その連発だった。

 
 
ミュ〜コミプラスのアシスタントを7年続けるなんて尋常じゃ無い。いや、穏やかじゃ無い、というべきか。ミュ〜コミプラスという番組が田所あずさの存在を求め続けていたのだ。

 
7年やるというのは凄い。

トークスキルもさることながら、人間力が無いと続かない。

周囲の方々に愛されないと7年という月日にはならない。

 
愛される、というのは田所さんの場合は「放っておけない」ということだと思う。

「放っておけない」というのはTSC優勝時に付けられた標語だ。2011年からもう9年も経った。今でも昔のイメージで語るのはもう今の彼女にとっては失礼だろうから、あまり言い過ぎないようにしたいと思う。

 
でもやっぱりきっと周囲のスタッフやファンの皆さんは田所さんのことを「放っておけない」と思い続けるのだろう。

 
だから僕もミュ〜コミプラス田所あずさ最終回を聞き終わって、「放っておけない」と思い、文章を書いてみたくなったのだ。

 
素晴らしき功績。

それをリスペクトする気持ちと労う気持ちをどうにか伝えたいと思い、こうやって文章にしてみました。

 
ミュ〜コミプラスの火曜アシスタント7年間、お疲れ様でした。

素晴らしい時間でした(^-^)

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