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ウサギとカメの話の現代視点

投稿者:斎藤滋
投稿日時:2022年3月20日

5分ブログです。

 

ウサギとカメの話ありますよね。

 

速く走れるけど油断するウサギ。ゆっくりしか歩けないけど着実に進み続けるカメ。勝ったのはカメだった。という話。色々な教訓があります。

 
 

あの話はいつの時代のどの職業においても言えることだなと思います。ただ、現代では少し視点が変わるかもしれません。ウサギとカメの結果しか分からないというのが現代かもしれないなと思うのです。SNSやネットニュースなどで大量の情報が流れてきます。そこには基本は「結果」が報告されていることが多いです。○○をした、○○が売れた、ヒットした、業績が上がったなど。売れなかった、失敗した、撤退した、というのもしかり。基本「結果」の情報です。

 

昔はどうだったのか。結果だけを得るというのはネットが無かった時代も一緒でした。TVニュース、新聞、雑誌。これらが結果情報を与えてくれました。現代が昔と違うのはその物量が多いことです。圧倒的な量の「結果情報」が流れてきます。

 

その結果の原因がウサギ的だったのか、カメ的だったのかは分かりません。とにかく結果の情報のみです。ウサギとカメの話が教訓になるのはその「過程」を僕らがよく理解しているからです。結果だけ切り取れば、「カメがウサギに勝った話」です。その過程である「着実に歩き続けたからカメは勝った」「速かったけど油断したからウサギは負けた」という過程もセットで知ることで学びとなっているわけですね。

 
 

日々大量の情報を浴びる現代ですが、結果だけを得続けていると感覚が少々おかしくなる瞬間があります。隣の芝生が青く見え過ぎるのです。カメが勝ったという結果だけを知り、その理由を知らなければ「ゆっくり歩けば勝てるんだ」という情報だけを学びにしてしまうかもしれない。その果てに「ゆっく歩けば勝てるんだから、途中で油断したって良いでしょ」というダメなカメになるかもしれない。

 

ラッキーパンチで偶然に得た結果も、数十年の努力の積み重ねでようやく得た結果も、ニュース上では同列の情報として扱われます。結果情報だけに振り回されると周囲全ての芝生が青くて自分だけがそうではない錯覚に陥ることがあります。気が付かないうちに気持ちが疲弊する。

結果に至る過程を知ることで正しく理解できて心の疲弊も防げる。

ゆえに、背景を知ろうとする癖、過程を知る癖を付けておきたいと思う日々なのです。

 
 

なんでもそうです。桜の花が咲くのは1年の数日だけ。そのために他の三百六十数日があるわけです。華々しい開花の数日以外の三百六十数日を桜がどう過ごしてきたか?の方に着目出来るような視野を持ちたいと思います。

 

 

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