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2022年を終える経営者としての気持ち

投稿者:斎藤滋
投稿日時:2022年12月31日

年内最後のブログになります。

 

会社と仕事についての気持ちを書きます。今、ハートカンパニーは5年目で、来年から6年目です。状況が変わってきました。

 
 

創業から数年間の気持ち。

 

毎年1年が始まる時、実はとても不安定な気持ちになります。売上は立つだろうか。利益は出るだろうか。社会に必要とされるだろうか。誰かの役に立てるのだろうか。そういう心配事がたくさん押し寄せます。これは創業期だけではなくてずっと続くものだろうと思っています。

 

焦る気持ちがあります。最初から利益がたくさん出る事業というのは少ないことは分かっているものの、早く大きな利益を得て、早く安心したいと焦ってしまいます。焦ってもどうしようも無いのでストレスだけが残ることになってしまう。

 

不安な気持ちが日々あります。同業他社の好調ぶりやSNSで飛び交うポジティブな投稿を見ると嫉妬の気持ちが生まれます。嫉妬だけなら良いのですが、それは不安な気持ちに直結します。周りは上手く行っているが自分はどうだろうか。比較して優越感を味わえれば気持ちは楽ですが、比較した結果不安にたどり着くことばかりです。

 

SNS上では誰も張り合ってないだろうに、自分で勝手に張り合い始めようとして、そして疲れてしまったりもします。それを繰り返すうちに不毛な精神消耗だと思うようになり、張り合っても仕方ないと気が付くようになります。

 

もっと何かをしなければと思います。でも1日は24時間しかなく、それを切り売りする仕事の仕方をしているうちは上限が決まります。創業期の創業社長はきっと誰しも同じかと思いますが、創業時に持っているリソースは自分の24時間です。それはすぐに使い切ることになります。24時間以上のことをしないと会社維持は難しい。1名の個人会社はまた話しは別ですが。自分の労働力の切り売りスタイルには早々に限界が来ます。

 
 

まぁ、創業期はとにもかくにも不安と心配だらけです。

 
 
 

今は少し違う気持ちになっています。

 

焦っても仕方ない。比較しても意味が無い。事業が好転するようになるまでは時間がかかる。そういう考えに立ち返ることが容易になってきました。

 

社員が育ってきました。社長が関わらない事業も生まれてきました。現場の采配を任せることがが出来るようになってきました。これはとても大きい出来事です。みんな突然成長したわけではなく、日々の少しずつの成長があって、それが実って大きく具現化してきたという状況です。

 

自分が元気で居られる時間をきちんと勘定しておこうと思うようになりました。人間なので当たり前のことなのですが、ついつい忘れがちです。いつかは寿命が来ます。肉体的な残り時間もさることながら、社会における残り時間というのがあるなと強く思うようになりました。

 

肉体や精神は元気でも年齢は上がっていきます。現場というのは常に人が入れ替わり、多くの場合は若い年齢の人で構成され続けます。その中に年齢を重ねた人が居続けるというのも有りですが、総合的な未来を考えた場合、そうじゃない方が良いなと気が付くようになりました。現場は人を著しく成長させますので、これから成長する人にその経験値を得てもらった方が効果的です。社内であれ社外であれ。業界のことを考えてもそうですし、世の経済を考えてもその方が効果的です。これが社会的な残り時間だと思います。

 

現場で得られる経験値はなるべく成長率が高い状態の人(若いかどうかではなくて)に得てもらいたい。そして、社長は社長としての経験値を詰める場所に身を置いた方が良い。経営者としての成長は現場での成長と比べると、おそらくとてもゆっくりで、成長の実感がわきにくいものだと思います。現場での成長は、あれが出来るようになった、これが分かるようになったというように実感しやすいです。実感は快感です。経営者としての成長というのはそういう即効性は無いと思うのです。膨大な思考と時間をかけてようやく少し成長する。経営者のレベルアップってそういうものだと思います。即効性が無いから不安になりますが、それでもやらないと成長ゼロのままです。

 

そういう思考があって、今年(2022年)は自分で直接的にやらず、スタッフにたくさん経験値を得てもらうというのを個人的なテーマとしていました。それは多いに実ったように思います。

 
 

事務所を移転しました。社長の自分が言い出したことではなくて、社員からの希望でした。その申し出に良い風を感じたので、移転を決めました。どういうオフィスが良いかや、物件探しは社員が担当しました。結果、素晴らしい場所が見つかった次第です。楽しそうに物件探しをしてくれていました。引っ越しという経験を積んでもらうことが出来ました。

 
 

現場を任された。事業を任された。判断を任された。その先には「自分ごと化」と「自信の増大」が待っているものです。他人ごとよりも自分ごととして捉えた方が強い。自信が無いより有った方が強い。今年のハートカンパニー社員は成長著しかったように思います。

 
 

冒頭で毎年1年のスタート時は不安でいっぱいだと書かせてもらいました。でも社員の皆さんの成長のおかげで、2023年からは今までよりはその度合いは小さくなりそうです。

 

2023年。社員はさらに成長すると思います。成長カーブはあるときまでゆっくりで、成長を始めると倍々ゲームのようにカーブは上に向かっていきます。そして自分は自分の立場で、新しい成長体験をしていきたいと思います。

 

 

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“2022年を終える経営者としての気持ち” への2件のフィードバック

  1. すぴもこ より:

    2022年お疲れ様でした。御社にとっては激動の1年だったのではないでしょうか。新しい試み、楽しい試み、そのおかげで私もとても楽しませていただき有難うございました。創業者は会社にとってのカリスマであり実力者なのですが、先を見据えて人を育て、わずか5年で頼もしい社員を育てた斎藤さんは凄いです。来年も楽しい事いっぱいの年になりますように。おからだはくれぐれもお大事にね!

  2. お山の小人 より:

    斎藤さん、新年あけましておめでとうございます。
    年末の記事に新年から失礼いたします。
    年の瀬は1年を振り返る機会としてピッタリですね。年末には実際にご挨拶までさせていただき、これまで茅原さんのプロデューサーをされていた斎藤さんと実際に雑談をすることになるとは、学生時代の自分からすると夢のようなことでした。
    ハートカンパニーとしても変革のあった1年だったかと思います。斎藤が独立されて、ついてきてくれるメンバーがどんどん増えてきて、それぞれが責任をもってプロジェクトを進める。プロデューサーとして企画・演出のプロであるからこそ経営者としての責任譲渡もお上手なのではないかなと勝手ながら思います。僕も独立して孤軍奮闘かと思っていましたが、取引先クライアント様や、実際にお会いした方に名刺をお渡しして「こんなことやってます」とお仕事の話をしていって、ご縁でやりたい仕事ができるって働いてるな!と思えるようになりました。これは会社員時代には感じていなかったモチベーションだと思いました。そんな私に楽しみと刺激をくださるハートカンパニー様の今後の動きにも注目し、応援させていただきます。
    本年もよろしくお願いいたします!

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