こんにちは、神田ジョンです。お久しぶりです。
1/27遂に発売日を迎えました田所あずさ4th AL「Waver」
俺としても初めてサウンドプロデュースという大役を担わせてもらった非常に感慨深い、大切な子供のような作品になりました。
メール履歴を遡ったところ制作期間は本当に丁度一年くらい。
実はこれはコロナだったりの影響でかなり延びたんだけど結果的により素晴らしいものが出来る期間として昇華してくれたのであながち悪いことばかりではない。
ころあずに初めて関わったのはギタリストとして彼女の楽曲でギターを弾いた時。
そこからライブでギターを弾くようになり、バンマスを任せて頂くようになり。
「絶対的Rock Star」で初めて楽曲提供をさせてもらった。
かれこれそこそこ長い付き合いになっていたわけだ。
サウンドプロデュースの話は俺からお願いしたのか、はたまた誰かからお願いされたのかもはや記憶が消失してしまっている。
ただ何かしらのミーティングで任してもらえるなら俺はやりますと言ったのだけ覚えてる。
YouTubeに上がってる対談動画でも話した通り(聴いてない人は聴いてみてね)サウンドプロデュース云々の話の前からころあずとは良くLINEなどでやり取りする様になっていた。
そのきっかけは彼女もインタビュー等で言っていたそれまで担当していたプロデューサーが退社してしまって相談に乗ったり乗らなかったりしてたからだったような気がしたりしなかったり。
信頼できる人がいきなりいなくなってしまうことはそれはもう不安だった事でしょう。
そんな中、ころあずがとある方への感謝を込めて作曲してみたいと言い出すものだからじゃあノリでコードつけて曲にしようってなって。
後の「いつか暮れた街の空に」である。
その辺りからこのアルバムのサウンドプロデュースへの道は繋がっていた様に思う。
あ、きっかけはあれだ。更に遡り「スペクトラム ブルー」を作ったところ辺りからかも。
この曲は今だから言えるけど俺からころあずサイドにこの曲ころあずにめっちゃ合うと思うんですなどと供述し、プレゼンをかけたんですよね。
クリエイターというのは基本コンペに受かるか指名がきてオーダーに沿って楽曲を制作するからのどちらかが多い。
そんな中自分からプレゼンして曲を採用して貰えるのは珍しいケースだと思う。
「スペクトラム ブルー」が生まれた事で彼女の中のアーティスト性が開放されて今回のセルフプロデュースに繋がったんだと思う。
「スペクトラム ブルー」の作詞は大木君で俺も大好きな作詞家の一人だ。
ここでこのチームが偶然にも揃った事で今回のアルバムの核が完成した訳である。
ここから何を書こう。
各楽曲の話を書いていくと読むのに1年はかかってしまう大作が完成しそうなのでそこは割愛。楽曲を聴いて各々の感性、解釈にお任せしたい。
じゃあ何を書くか。
このアルバムが彼女にとってどう言うものになったら良いと俺が思っているのか、その辺りを書いてみよう。
語弊を恐れずに言うならば彼女の声優業とアーティスト業がいい意味で袂を分かつ様なそんなアルバムになれば良いなと思っている。
声優さんのアーティスト業は声優業と一心同体なケースが殆どだ。
これ自体とてもナチュラルなビジネスモデルだしこのケースも当然素晴らしいものである。
ただころあずの話を聞いて彼女の事を理解していくうちに彼女の鋭利な感性が表現したがっているものは声優業=アーティスト業の枠に収めるにはあまりにも違和感があるものだった。
だから俺がサウンドプロデュースを任された時に心がけた事は所謂声優アーティストとしての枠に収まった作品ではなくその枠から勇気を持って飛び出して羽ばたいていくような、巣立っていくような作品にしようと思った。
そういう意味での彼女にとっての4thアルバムであり第二章開幕の1stアルバムにしたいと。
今までのころあずを知っていてこのアルバムを聴いてくれた人はどう受け取っただろうか?
違和感を感じただろうか?
そう思って感じてくれたのならばしてやったりである。
このアルバムが完成してしまってころあずのここからの道は自らの意思で道を作っていかなければならない茨の道だ。
彼女が揺らぎながらも決意し今もなお揺らぎ続け選んだ道だ。
その道を行くならば俺はそのアーティスト性の開放を楽しみに引き続き音楽制作の支えになりたいと思っている。
実際にころあずがこの後何を生み出すのかめちゃくちゃ楽しみにしている。
是非楽しみながら苦しみながら頑張って欲しい。
長くなってしもた。
思いも一入募る。
「Waver」を末長く宜しくお願い致します。
それではまた何かしらのアレで。
ありがとうございました。