けすのいえです。今年もこうしてレポートできるというのは嬉しいです。
本年もよろしくお願いいたします。
今回は、12月12日東所沢はさくらタウンにて開催されたトークイベント「EJ ANIME MUSIC SPECIAL MEETING 神前 暁×上松範康×斎藤 滋 ~日本発!アニメ音楽の新潮流~」についてです。うーむ、長い。一流レストランのメニューのようですね。
神前さんと上松さんは、日頃からよく聴いてきた楽曲の生みの親であり、アニソン界のレジェンド。ペガサスやグリフォンと同様に存在のみ示唆されていた伝説の存在。
そして、両名に関わりの深い歌手として、今野宏美さん、Faylanさん、MCに冨田明宏さんもいる。当日はさぞ目が泳いでいたことであろう。
実際は、皆さんとても気さくかつ丁寧で人情味あふれる方々。とても和やかな雰囲気でした。
神前さんと今野さん、上松さんとFaylanさんは、どちらも久しぶりに会う作曲家と歌手という関係。挨拶やステージの見守り方は、数年ぶりに会った親戚や先輩後輩といった様子で興味深かったですし、どちらにも等しく斎藤さんが傍らにいる、というのがなんだかほっこりしました。
楽屋では雑談に盛り上がっていましたが、本番までの待機時間は数時間。さすがに長いので会場周辺を散策したりもしました。全員一緒に行動していたわけでなかったのですが、武蔵野坐令和神社で再び遭遇。
お目当ては社務所の「〆切守」。1個600円。
皆さんそれぞれが第一線で活躍するクリエイター。自分自身や、同僚に向けて手に入れたくなるのも納得です。せっかく合流したので、さくらタウンに明るい斎藤さんが本場スタッフ顔負けに各所をアテンドして回るなどのエピソードもありました。
今回の学びは、イベントMCのすごさ。
進行とタイムキープを前提にしながら、話題を変えたり、時に内容を掘り下げるコメントを入れて、ショー全体を盛り上げるというのはとても難しい。MCや登壇者の片方だけ張り切ってもバランスが崩れます。バラエティ側かアカデミック側かをどちらに振るかも、MCの腕次第です。冨田さん自身の豊富な知識と、登壇者への理解も相まって、とても密度が濃く、知的なトークショーとなりました。色々な話をたっぷり聴けましたので、配信やアーカイブが残っていないというのがもったいないくらいです。
あと一つ、今野さんのエンターテイナーぶり。
今野さんがライブパートで歌った2曲は、ツッコミやガヤ、笑ってくれる観客がいて成立するタイプ。
せめて出番までの間、全員が大部屋にいて、近況や思い出話に花を咲かせてから本番へ挑むならともかく、実際は短い挨拶と出ハケの確認を除いて、個室の楽屋で待機。客席は換気のための休憩を挟んで雰囲気もリセット。真面目に聴いている。やりづらい!
そんな逆境の中、ステージに立ち向かう後ろ姿は言葉では言い表せません。
(曲中、舞台袖では神前さん、斎藤さん、冨田さんがゲラゲラ笑って聴いていました。)
来場された方しか視聴できなかった貴重なイベントでしたが、とても満足度の高い時間になったと思います。一日も早く、演者も客席も、マスクやソーシャルディスタンスを気にせずに、心からイベントを楽しめる日が来ることを祈っています。
では、また!